ショールームと桜と思考回路

毎年ながら、近江八幡の桜も綺麗に咲き誇っております。

華やいだ八幡堀は、多くの人で賑わっております。

 

カフェを併設しているショールームは、花見に来られた観光の方々で常にいっぱい。。

ショールームでゆっくり仕事がしたいと、観光マップ掲載や雑誌取材もお断りしているウチの店でも、この時期ばかりは、偶然通りがかった方々のいい休憩場所と化します。

ごった返す店を抜け出し、私は、散歩。。。

今日は珍しくアポが入っていないため、「誰か来たら電話して~」と言い残し・・・

そして、ちょっと色々と考えてみる。

これからアトリエキーメンの事を。

でも、冷たい風と桜の柔らかいピンクが私の思考回路を止めるんです。

だから考えるのやめて、ただ歩く。

店に帰って来て珈琲を飲みながら、現在制作中や打合せ中の資料を広げお客様の顔を思い浮かべてみる。

現在、30件くらいの制作と打合せが同時進行中であるため、ほぼ毎日すべての物件ごとの資料を流して見ます。

お客様の顔と声の記憶を度々思いだし、記憶が風化しないために繰り返す。

多い時は40件を超えますが、忘れたら大変です。。;

しかも、i padじゃありません。100%スケッチブックです。マルマンの。

なぜなら、打ち合わせの空気感が文字やスケッチに刻まれるからです。

あ・・あのとき急いでたなぁ。や、ひらめきで走り書きしたなぁ。。。など。

ちょっとした落書きからも、雑談の新鮮な記憶が思い返されます。

記憶を辿るには、手書きがいいんです。

ちなみに。現場打合せの際、制作例写真も持ち歩きません。

写真があると、脳が想像することをサボるからです。
提案幅が狭くなり、過去の成功例写真という「答え」を提示することになるからです。

それでは、打ち合わせが面白くありませんし。

ウチに制作をご依頼される方は、よほどご遠方でない限り、皆さん一度は、ご来店下さいます。

「ここなら作ってくれると思い・・」
「前から決めてたんです!」
「〇〇さんにここがいいって聞いて・・」
「こんなテイストの店をネットですごく探しました・・・」

ほんと、ありがたい話です。

そして、依頼頂く制作品には共通点があります。

「夢見る先々の幸せの形」であることです。

新築、お店、改装、空間、便利、思考・・・ご依頼の内容に同じモノはありませんが、

幸せの形であることに違いはなく、それがAtelier Key-menの仕事になっている。

経営、効率、利益、・・理論や戦略は、もちろん重要です。
私なりの方法論も実践中です。

お客様満足度の追求・・も大切です。
日々勉強だと思っております。

でも、ニーズや理論に気持ちが行きすぎると、「自分が何者で何がしたくて何が出来るのか」・・・これを見失い、知らぬ間に世間的マニュアルにはまり込み、個性や目の輝きを無くす様な気がします。

一言で言うと、「面白くない」です。

だから、お客様との打ち合わせ資料を何度も見返すと同時に「その時の自分」も思い返すようにしています。

面白い仕事をする面白い奴でいれるように。

あ~効率悪ぅ(笑)

おサボり店主は、もう一回散歩してくるとする。